どうも!末端部冷え性に悩む31歳、ライターのカナモです!
今回は音楽系の映画を紹介したいと思います。
強烈なインパクトで、映画好きの話題をかっさらった「セッション」という映画をご存知ですか?
これは今までにない作品だと断言できます。
あらすじ
ある日、誰もいない夜のスタジオで練習していると、その様子を伺う人物が。
彼に気づいたアンドリューは演奏をやめるが、その男は「私が誰だか知っているか?」と訪ねる。
彼はシェイファー音楽学校でも最高峰の指揮者、テレンス・フレッチャー(J・K・シモンズ)である。
「知っている」と答えるアンドリューに「なら何故演奏をやめる?」と言い、アンドリューは慌てて演奏を再開する。
そしてしばらくアンドリューの演奏を聞いた後、唐突にフレッチャーはスタジオを後にする。
その短い時間でアンドリューに素質があると感じたのか、フレッチャーはアンドリューを自分のバンドに迎える。
しかしそこでアンドリューを待っていたのは、あまりにも理不尽で強烈なフレッチャーの指導だった。
椅子を投げられ、大勢の前で罵倒され、アンドリューはプライドを粉々に砕かれる。
こんな感じです。
もう凄いですよ。
最初から最後まで心臓を握られているような感覚に陥ります。
強制的に釘付けにされる感覚を覚える映画というのは初めてです。
みどころ
JAZZという音楽
JAZZは数ある音楽ジャンルの中でも、かなり演奏が難しいものとされています。
なぜなら「即興演奏」というのがJAZZの前提で、完全な譜面通りには演奏することがあまりありません。
なので演奏者には楽器の腕前にプラスして、即興のセンスというものが非常に重要になってくるんです。
これが、JAZZが難しいと言われている大きな要因のひとつです。
セッションはそれをテーマにした映画なんで、JAZZはを知らない人には極めて難解な映画に思えるかもしれません。
フレッチャーの鬼畜っぷり
フレッチャーがハンパじゃないです。
もう人権とか尊厳とか、そんなもん全部ぶっ壊していきますからね彼は。
でもこの横暴さは単なる嫌がらせじゃありません。
作中でも出てくるんですが、モダンジャズの父と言われるチャーリー・パーカーは、ある時ジャズのセッションで下手な演奏をしてしまい、ドラマーのジョー・ジョーンズにシンバルを投げられステージを後にします。
しかしその悔しさをバネにひたすら練習し、その後サックス奏者としての才能を開花させます。
つまりフレッチャーは、自分自身がジョー・ジョーンズとなることで、次のチャーリー・パーカーを生み出そうとしているわけですね。
まとめ
音楽が好きな人には絶対に観てほしい作品です。
偉大なミュージシャンがどんな苦労を経験してきたのか、この映画でその一部が見えるような気がします。
勿論、音楽がそこまで好きじゃない人でもおすすめの映画です。
映像作品として、ここまで美しく残酷なものってなかなかないと思うんですよね。
フレッチャー役のJ・K・シモンズは、トビー・マグワイア版スパイダーマンで新聞社の編集長として出演していますが、あの役からは想像付かないレベルでフレッチャーという人物を完璧に演じきっていますね。すごすぎる。