どうも!ライターのカナモです!
映画は毎年何百本と新しいものが生まれていますが、その中で後世に語り継がれていくような「名作」と言うものはほんの一握りです。
今回は僕が今まで観てきた中でも5本の指に入るほど好きな、まさに後世に残したい映画を紹介したいと思います。
この映画のテーマは日本人にも大きく関わるものなんで、是非観て欲しいと思います。
特に学生。
きっと、うまくいく
原題は「3 idiots(3バカ)」というもので、インドの大学生にスポットを当てた内容です。
あらすじ
インドでもトップクラスの実績を誇る難関大学ICE(Imperial College of Engineering)に入学したファルハーンは、他の新入生と同様に、入学早々に寮の先輩から洗礼を受ける。
そこに遅れてやってきた男が。
彼の名はランチョー(アーミル・カーン)。
シムラーという地方からやってきた、金持ちのボンボンである。
他の新入生と同じように洗礼を受けさせようとする先輩を無視して部屋に入るランチョーに怒った先輩の1人が、ランチョーの部屋のドアにオシッコをかけようとするが、ランチョーはあり合わせで作った通電装置をドアの下から外に出し、オシッコに当てて先輩の股間を感電させる。
それをキッカケに、彼と同室のファルハーンとラージュー(シャルマン・ジョン)は仲良くなる。
ランチョーは他の学生とは全く違う。
良い会社に入って高い給料を貰うために勉強するのではなく、心から工学を学び、楽しみたいと思っている。
そんな彼とは全く違う教育方針の学長(ボーマン・イラ二)は彼の存在を快く思わず、何かとトラブルを起こす3人組を、どうにか退学に追い込もうと躍起になる。
こんな感じの映画です。
インド映画によくある集団でのダンスシーンがあまり好きじゃないと言う人もいるかもしれませんが、本作中のダンスシーンは3回くらいで、あまりクセの強い感じではないんで、ボリウッド映画入門には最適かなと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=S-LltgOtFSg
インドの社会問題「学生の自殺」
この映画のテーマは、インドで社会問題となっている「学生の自殺」です。
何故若い彼らが自殺しなければならないのか。
そこまで彼らを追い込むものはなんなのか。
そんな意識で観ると、ただなんとなく観るよりずっと深いレベルで考えられます。
学生の自殺と言えば、日本も他人事ではありません。
日本でも、毎年1,000人前後の学生達が自殺しています。
人口が13億人を超えるインドでは、自殺者全体で25万人以上いると言われていて、その中に学生の自殺者も沢山含まれています。
正確な数字はわかりませんでしたが、日本の比ではないでしょう。なんせ13億人ですから。
観る前に知っておきたいこと
予備知識なしで観てもかなり楽しめるんですが、できれば以下の知識を入れておくのをおすすめします。
インドは超学歴&実力社会
インドでは、一昔前の日本のような「良い大学に入って良い会社に勤めて高い給料を貰う」ということがものすごく重要視されています。
つまりその分学生同士の競争が激しくなり、より高い成績を残して如何にライバルと差をつけるかということに価値が置かれているんです。
なので、いわゆる「落ちこぼれ」は生きていけないような社会になりつつあるってことですね。
カースト制度
インドを語る上で絶対に外せないのが、紀元前1500年前から1950年まで国のルールとされていた「カースト制度」です。
国民を上から「支配者」「執行者」「奴隷」「不可触民」の4つに分け、それぞれの階級同士でしか結婚できなかったり、階級毎に就ける仕事が決まっていました。
上の階級の人間が不可触民を殺したりレイプしたりしても、大して罪にはならないくらい、それぞれの階級には大きな壁があったそうです。
現在は撤廃されていますが、それは法律上なだけであって、今でも根強い差別意識が残っているそうです。
つまり元々不可触民だった人が豊かな暮らしをするには、学業で高い成績を収めるしかないんです。
インドのエンジニア事情
それに加えて、インドではITエンジニアという仕事がとても人気です。
と言うのも、世界中どこでも通用するスキルを持っていれば、仕事に困ることがないからです。
それにインドには昔から「インド式数学」というものがあり、計算が得意な人が多いので、インドにエンジニアという職業が浸透したのもうなずけます。
まとめ
この映画を誰におすすめしたいかと問われたら、やはり学生と僕は答えます。
良い成績が取れるに越したことはありませんが、例え成績が良くなくても、誰もが何かしらの形で輝ける才能を持っているはずです。
それは学校の授業では教えてくれません。
「このままで良いんだろうか?」と悩んでる学生諸君、とりあえずこの映画を見よう。
勿論学生以外の人にも観て欲しいです。
なんせ名作中の名作「ショーシャンクの空に」と同じくらい、僕はこの映画を評価してますからね。
インド映画をあなどることなかれ。